昭和38年の春、現会長が弊店3階の食堂にて。
午後3時頃、いつものように「ざるそば」を食べていた
ときのことです。誤って「そば汁」をこぼしてしまいました。
従業員の女子が「汁を持ってきましょうか?」と言ってはくれたのですが、そばも残り少なかったためと、
ちょうど2歳になる長女が食べた「鴨南うどん」の汁が残っていたので、その汁にそばを入れ食べてみることにしました。
当時は、温かい汁には温かいそば、冷たい汁には冷たいそばが通例だったため、温かい汁に冷たいそばという取り合わせはありませんでした。
しかし、偶然の産物ともいうべき「初めての鴨せいろ」は意外にも美味しかったのです。
その後、工夫を重ねて「鴨せいろ」専用の汁を考案しました。
一般的に蕎麦屋では、冷たい汁の辛汁、温かい汁の甘汁の2種類を作りますが、弊店ではその中間の汁も考案いたしました。
鴨肉は埼玉県産の国産100%の合鴨のロース肉ともも肉を使用し、専用汁との絶妙なバランスを醸し出していると自負しております。
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